【MOTイベントのご報告】2022年1月4日にMOTシンポジウム「デジタル化に伴う流通・ものづくりの革新」を開催しました

東京理科大学MOTは、様々なテーマについて、皆様と知を共有する場を提供しております。
この度、「デジタル化に伴う流通・ものづくりの革新」と題して、MOTの教員によるパネルディスカッションをオンラインで開催しました。

  

当日はマーケティングを専門とする本専攻の日戸浩之教授がモデレーターとなり、まず本専攻で非常勤講師をつとめる株式会社5(ファイブ)の田村修専務執行役員より、ECやデジタルマーケティングの最新の動向からの問題提起がありました。
田村先生はデジタルマーケティングの草創期から活躍され、また本専攻の修了生でもありますが、現在はデジタル中心の広告会社の役員である立場から、社会環境のデジタル化が進むにつれて、いつでもどこでも消費が出来る環境が整ってきたことを踏まえて、最近では消費者は購入までの時間が短い方がいいと考えており、また消費者にとってデジタルとリアルはどちらも大切であると認識されているなどの点を最新の調査結果から説明されました。

次に本専攻の青木英彦教授から、デジタル化の活用をめぐり企業間競争からチャネル間競争に競争次元が移っている小売業界の現状について指摘がありました。
青木教授は長年、小売業のアナリストとして業界の動向を分析していた立場から、特に2000年代以降の百貨店やスーパーマーケットの衣料品、家庭用品・住居関連品の大幅な売上高減少や売り場面積の縮小とそれに代わるファーストリテイリング、しまむらやニトリなどに代表される製造小売業の売上高増加の傾向を具体的な数字で示し、既存小売業が危機に直面している現状を提示されました。

その後、パネル討議に移り、まずウィズコロナ、アフターコロナ時代の流通では、デジタルとリアルが単純に二項対立するということではなく、むしろ今までにないようなストレスフリー、シームレスな消費体験をどう提供できるかが鍵になるという方向性が議論されました。
次に小売業の生き残り策としては、改めて製・配・販の連携強化による小売業の全体最適化や食の分野も含めて拡大する製造小売化への着目といった観点が議論されました。
また、新年にあたり、今年特に注目される企業、技術などをめぐるキーワードが話題に上りました。
最後には、オンライン参加の皆様とのディスカッションやMOT在学生からの質問コメントを加えて、議論が展開しました。

年始のお忙しい中、多くの皆様がご参集くださいましたこと、心から御礼申し上げます。