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【生越由美】2019年2月17日(日)毎日新聞のネット記事でコメントしました。

2019年2月17日(日)の毎日新聞のネット記事(後半は有料)の『日本で品種改良の果物、海外の無断栽培に「待った」 「改良に多大な労力、輸出機会失う」』でコメントしました。
和田浩幸記者(毎日新聞 統合デジタル取材センター)は、1万年前の縄文時代から現在に至るまでの農業分野における技術移転に関する流れを丹念に取材されて今回の記事を書いて下さいました。
付加価値の有る情報の創作、保護、活用が重要なのは、農業分野でも同じです。それが、『シャインマスカット』『あすみ』『みはや』などの具体例で明確に説明されています。これらはいずれも、農研機構の開発品種です。日本は品種開発力はとても強いのですが、今まで保護する体制が弱かった側面があります。
これは、日本の工業製品の営業秘密が1990年代以降に大量に流出した事件と同じ事象です。今後は、いろいろな分野で戦略的に情報を保護活用することが重要です。農業は日本の基幹産業に育つと思います。(九州と同じ面積のオランダが世界有数の農業輸出国です。植物工場などの技術開発が転換点でした。日本も可能性は大いにあります)
シャインマスカット
大粒で皮ごと食べられる種なしマスカット。
大粒で食味良好な黄緑色のブドウです。肉質がかみ切りやすくて硬く、マスカット香があります。糖度は高く、酸味が少ないブドウです。「巨峰」などと同様、 植物生育調節剤処理によって種なし果実が生産できます。種なし果実は皮ごとでも美味しく食べることができます。成熟期は「巨峰」とほぼ同時期で、日持ち性 は「巨峰」より長く、脱粒しにくい品種です。 耐病性がある程度強く、裂果も発生しません。短梢栽培も可能なため栽培しやすいブドウです。 現在、東北地方から九州までの各地で植栽が進められています。主産県は山梨県、長野県、山形県、島根県、岡山県、香川県などで、果実専門店等で販売され るようになりました。
(農研機構のホームページより転載)
あすみ
カンキツ品種「あすみ」は、2月上旬に成熟期を迎える中生品種で、糖度が概ね15%以上と極めて高く、芳香があり、食味がたいへん優れています。施設栽培することにより、かいよう病の発生が抑えられ、赤みの強い果皮色となり、商品性が高まります。
少し種子ができますが、じょうのう膜がやや軟らかく、食べやすい品種です。浮皮の発生は見られません。機能性成分のβ-クリプトキサンチンはウンシュウミカンと同程度に多く含まれています。(農研機構のホームページより転載)
みはや
果皮が赤く美麗で、高品質の早生のみかん。11月下旬から成熟期を迎える早生品種で、果実は190g程度とウンシュウミカンと比べ大きく、果皮は赤橙色で外観が美しく、ウンシュウミカンとの区別性が高い品種です。芳香があり、糖度が高くて酸味が少なく食味に優れ、じょうのう膜がやや軟らかく食べやすい商品性の高い果実の生産が可能です。また、浮皮が発生しにくく、種なし果の割合が高いという特長もあります。さらに、果肉には機能性成分のβ-クリプトキサンチンをウンシュウミカンと同程度に多く含んでいます。
この品種は、年内収穫が可能であり、わが国のほとんどのカンキツ栽培地帯に適応します。(農研機構のホームページより転載)

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