2026.01.26 公開授業

【公開授業の開催報告】2026年1月10日(土)に『技術・生産マネジメント 第6回』「イノベーション・マネジメント②」の授業が公開されました。

理科大MOTでは、4月入学希望者の入試(第4期出願期間:1月23日~2月16日(※1))に向けて、入学をご検討頂いている方々を対象に各種公開イベントを行っています。1月10日(土)に、北林孝顕教授(※2)の「技術・生産マネジメント」第6回の授業が対面とオンライン併用で公開されました。

『技術・生産マネジメント』の授業は、事業戦略を実行する際に発生する様々な課題の把握や分析に必要な能力、知見を養う事を目的としています。講座をご担当する北林教授は、総合エンジニアリングメーカーにお勤めで、これまで設計、海外駐在、技術管理、人財開発、経営企画等、幅広い業務をなさっています。

本日は、海外の建設プロジェクトで発生する課題と、マネジメントの難しさを題材として、イノベーションを実現すための「プロジェクト・マネジメント」を学びます。

公開された前半の授業ではプロジェクト・マネジメントの基礎理論が解説された後、中東で石油プラントの建設を行う日本企業の現地リーダーの日常を記録したドキュメント映像を映し出しました。  

映像で紹介されたプラント建設のリーダーの行動を題材としてディスカッションが始まりました。 「計画通りに進める為にリーダーが大事にしている事は何か」、「リスク管理に必要な情報はどの様に集め、どの様に末端まで伝達しているか」、「何故プラント建設ではデリバリーファーストなのか」等々について、受講生から多くの意見が出されました。北林教授は受講生が答えた内容を受講生全員が理解できるように解説を付け加えながら議論を進めていました。

プロジェクト・マネジメントの難しさを浮き彫りにしたこの討議は、本日のケース・スタディのメイン討論を行う下準備でした。受講生が海外のプラント建設の特殊性とプロジェクトの難しさを事前に共有し、受講生全員が討議の下地を作っておく為の授業進行上の工夫でした。

事前課題になった本日のケース・スタディは、北アフリカでのセメント工場建設のプロジェクトです。教授は類似のプロジェクトにおいて、工場建設に使用される構造部材の設計・現地調達、プラント建設のまとめ役を担当された経験があるとのことでした。 構造部材を予算内で製造する現地下請け業者の選択の話から始まり、現地下請け業者の工作図作成の遅れ、部材の納期遅れ、部材の品質不良と製作数量の過不足、等のトラブルが発生した事、そしてそれによって建設現場が大混乱になった事、臨場感溢れるばかりにプロジェクトの一連の難しさを説明されました。そして、ここで発生した「問題の根本的原因は何か」、「問題はどうすれば回避できたか」という課題について議論を始めました。「下請け業者の選択の際のリスク特定が出来ていなかった」、「工作図の遅れに対して手当てをしていなかった」、「人的資源、工事予算が十分に配分されなかった」等々の建設的な意見が出され、問題を回避するマネジメントの議論が続きました。

教授は、このプロジェクトにおける主人公の行動を振り返り、マネジメントの理論と、その行動を往復させながら議論のポイントを解説しました。リスク特定とリスク分析が十分に行われず、リスクに対応したマネジメントが出来なかった事が原因であり「プロジェクト・マネジメント」においては、リスク特定が重要である事を前半の授業のまとめとして伝えていました。

理科大MOTの授業は、技術経営をめぐる基礎的な理論を講師がわかりやすく説明し、インタラクティブな質疑応答によって受講生が理解を深めていく点も一つの特徴となっています。本MOTに関心がある社会人の方は、ぜひ一度、公開授業を聴講していただければと思います。MOTホームページで公開授業や入試イベントの案内をしております。


理科大MOTホームページ: https://most.tus.ac.jp/ 
*1入試情報: https://most.tus.ac.jp/entranceexamination/ 
*2 北林孝顕教授: https://most.tus.ac.jp/facuity/takaakikitabayashi/