
2025.07.28 修了生が紹介するMOTの講義
専門科目「標準化戦略」(井上悟志教授)|第4回:オープン・クローズ戦略等を交えて特許と標準化の関係等についてグループワークを交えて学ぶ ~ 社会人大学院ならではの学びの醍醐味 ~
【2025年度夏学期】

「標準化戦略の重要性を体感する、極めて実践的な講義」だった。
本講義では、グループごとに与えられた特定の条件下で自社の「規格」の標準化を目指す実践的なシミュレーションが行われた。受講生は、オープン&クローズ戦略などを駆使し、いかにして自社の目的達成に繋がる標準を形成するか、そのダイナミックな交渉の過程を体験していた。
「標準化の実務」と聞くと、専門部署の業務というイメージがあるかもしれないが、本講義を通じ、それは技術系・営業系を問わず、あらゆるビジネスパーソンが常に意識すべき重要な経営戦略要素であることを深く理解できた。

「良いモノを作ればシェアが取れる」という発想から一歩進み、「標準化戦略」の基本を理解した上で、戦略的に自社の優位性を構築することは、グローバルな競争環境で勝ち抜くために不可欠な視点だと思う。
MOTで、実務経験豊富な講師の指導のもと、こうした標準化戦略の基礎知識と具体的なケーススタディを体験できることは貴重である。また、本講義のテーマは、一定の実務経験を持つ社会人学生だからこそ、その重要性を実感できる内容であり、複雑な利害関係が絡む標準化の現場を、リアリティをもって理解できるのは、社会人大学院ならではの学びの醍醐味と言えるのではないだろうか。
執筆:2021年度修了生(製造業勤務)