2023年4月入学桑原 里枝子

東レ株式会社
電子材料事業第1部
半導体材料第1課
課長

痛感した「外」を知ることの重要性そこから新たな発想を得たい

課題意識の言語化に苦戦だが、そのプロセスは辛くも楽しい

入学以来、印象に残る授業ばかりです。特に『実践CXO・起業家ケーススタディ』など、ゲスト講師が多く登壇する授業では、業界も経歴も異なる講師が、どう道を切り拓いてきたのかを“単なる成功談”ではなく、苦労や失敗、障壁も含めて生々しく語ってくれます。学生からも鋭い質問が飛び交いますが、立場的に答えづらい質問にも対応してくれ、毎回とても刺激的でした。グラデュエーションペーパー(GP)のテーマを入学時から決めている学生もいますが、多くは未定で私もその一人。自分が抱えている仕事での問題意識を、解像度を上げて言語化することで初めてテーマを設定できますが、これがやってみると非常に難しいのです。それでもゼミで毎回、壁打ちのようにディスカッションを繰り返し、指導教員やメンバーのアドバイスを受けることで解像度を上げていくことができました。まだまだ事例の確認や検証が必要ですが、ゼミでの発表とディスカッションを毎週、楽しんでいます。

 

不安ながら挑戦したリスキリングが視野狭窄を打破してくれた

理科大MOTに入学したのは、課長職に就いて5年目のこと。半導体パッケージや電子部品向けの材料を販売する部署で、既存ビジネスを守りながら新規ビジネスの拡大を図っていましたが、その進め方に悩んでいた時期です。就学に不安はあったものの、理系出身で経営やマネジメントに関する知識不足も感じていたため、リスキリングを決意しました。入学して感じたのは、外の世界を知ることの大切さです。今まで「製品を技術的に差別化して販売する」こと、すなわち「モノ」を中心に考えていましたが、サービスの側面でも差別化できる、そんなささいなことにも気づけなかったのは、日常業務と向き合うだけの生活で視野狭窄になっていたからでしょう。ここに来て自社のポジショニングを明確にできたことは大きな収穫です。どの先生も語る「実践・実証することに意味がある」という言葉どおり、理科大MOTで吸収していることを現場で実践していくつもりです。

修了生・在校生の声