2025年4月入学高橋 悟

株式会社CIJネクスト
代表取締役社長

“学びの連鎖”で内から変革を起こし持続可能な組織を実現したい

知を言語化し、伝播させるための訓練

これまで学問として経営を修めたことがなく、現場の経験と実践でマネジメントを学んできました。2024年、CIJネクストの社長に就任し、従業員530人の未来を預かる立場となったとき、「企業トップには失敗は許されない」という重みを痛感しました。感覚や勘だけではもう通用しない。そんな危機感を抱いたときに出合ったのが、本学MOTでした。

体験授業で味わった理論よりもディスカッションを中心とした進め方には、戸惑いを覚えたのが正直なところです。しかし、教員の方々の真摯な対応と講義動画を見て、理論と実務のどちらが欠けても学びは不完全だと考えを改めました。現在は岸本先生に師事し、経営戦略を学びながら理論とケースを結びつける力を鍛えているところです。その中で日々身に染みて感じるのは、戦略を考えているだけでは意味がなく、言語化し、他者に伝えて初めて価値があるということです。そうした気づきは、すでに実務で行動に移しています。

 

組織変革のためのヒントに満ちた環境

本学MOTの最大の魅力は、学びの質だけでなく人の質にあると思います。学生一人ひとりが建設的な姿勢で議論に参加し、ごく自然に連携を取りながら、共に学びのクオリティーを高めていく。まさに「チームワークの理科大MOT」と表現してもよいほどで、こうしたパフォーマンスの出し方は、自社の会議体にも適用すべきだと感じています。それに、年齢も業界も異なるプロフェッショナルたちが、利害関係から解き放たれ、知見を共有する環境はほかに得難いものに違いありません。

現在、構想中のグラデュエーションペーパーでは、M&Aの功罪や、企業とビジネススクールの最適な関係性をテーマに据えています。それらに通底しているのは、従業員の幸せや納得感を軸にした経営こそが、持続可能な組織を実現するためには不可欠という思いです。内側から改革を起こすためにも、本学MOTで得た気づきや理論を、自社やグループ会社に展開し、“学びの連鎖”を起こしたいと考えています。

修了生・在校生の声