2025.07.03 修了生が紹介するMOTの講義

専門科目「フィンテック戦略」(田村浩道教授)|第7回:ディーリングルームで学ぶフィンテック戦略

【2025年春学期】

田村浩道教授の講義「フィンテック戦略」(第7回)を受講する機会を頂いた。本科目は、フィンテックを戦略的に活用する為の専門知識や実務等を学び、課題解決力を身につける事を目的としている。

当日の講義は、学生がフィンテック・ツールを駆使し、プロ投資家のように独自の投資戦略を構築することである。非常にハードルの高い講義であると思ったが、田村教授の幅広い証券リサーチの経験を基にした的確な指導と、学生同士の真剣なディスカッションによって、その壁を越えていた。

学生たちは、パフォーマンスを最大化するための自らの仮説を提示し、何度も検証を行い、更なる議論の中から、新たな気づきを得ていた。それは、知性と情熱がぶつかり合う、「知の格闘」の様であった。そこには年齢、性別、国籍及びキャリアの異なる多種多様な学生たちが、一つの問いに真摯に向き合い、語り合い、学び合う姿があった。自由闊達で熱気に満ちた雰囲気に包まれ、互いに刺激を与え議論を通し学んでいた。

国内外の投資現場で修羅場をくぐってきた私にとっても、学生たちの創造性や洞察力には目を見張るものがあった。しかし、何よりも心を打たれたのは、「もっと知りたい」「もっと深く理解したい」という、学生たちの学びへの飽くなき情熱だった。理科大MOT──それは、理論と実践が融合し、知的挑戦を楽しむすべての人に開かれた、未来を創る学びのフィールドである。私もまた、再びここで彼らと席を並べ、共に学び、共に成長したい、そんな思いが自然と湧き上がってきた。

執筆:2020年度修了生(ベンチャーキャピタル業勤務)