【生越由美】2020年11月5日(木)讀賣新聞の夕刊第7面で『鬼滅の刃』に関する商標についてコメントしました。

2020年11月5日(火)、讀賣新聞の夕刊第7面で『鬼滅の刃』に関する商標についてコメントしました。
現在、『鬼滅の刃』が大ヒットしています。
その最中、緑と黒の市松模様を集英社が商標出願しています。
この意味がどういうことか報道されました。
<商標の出願・登録状況>
「鬼滅の刃」という言葉で「特許情報プラットフォーム(JーPlatPat)」を検索すると6件ヒットします。
現時点では、3件は登録済み、3件は出願中となっています。
5件は図形との組み合わせ商標ですが、1件は標準文字での商標です。
最初に取得された商標は、下記の商標登録第6208244号で、図形との組み合わせの商標です。
出願日が2018年12月28日で、登録日が2019年12月20日でした。
商標権の取得に約1年かかりました。

<早期審査>
しかし、一般的に商標権は「標準文字」で権利を取得すると侵害対応を行いやすいと考えられます。
下記の商標が標準文字で取得された商標登録第第6260437号です。
出願日は、2020年4月10日で、登録日は2020年 6月 16日とわずか2か月でした。
どうしてこんなに早く取得できたのでしょうか。
答えは「早期審査」です。
この手続きを行えば、迅速に審査が行われ、権利を早く取得することができます。
本件は出願日に「早期審査に関する事情説明書」が同時に提出されていました。
この商標権があるので、商品パッケージに『鬼滅の刃』と書いたり、宣伝に使用すると商標権侵害となります。
現在の『鬼滅の刃』のブレークを見越しての、集英社の商標戦略はお見事だったと思います。
<図形の商標>
この商標に加えて、下記の図形の商標(色の商標ではありません)を出願されました(商願2020-78058号)。
緑と黒の市松模様です。

この商標出願が、審査の結果、登録されるのかが話題になっています。
この商標権が成立するかどうかにかかわらず、個人が緑と黒の市松模様でマスクなどを作って自分で使用するのは問題はありません。
集英社も新聞の記事の中で「悪質な模倣品に歯止めをかけるためで、ファンが個人で楽しむことを規制するつもりはない」とコメントされています。
商標権、著作権、不正競争防止法など、効果的な知財戦略の構築が重要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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